このブログの更新頻度を見てもお分かりになるように、わたしのSNSの殆どは活動休止に近く、中でもFacebookに関しては、自ページの更新はすでに数年前からやめており、ほかの人の記事もほぼ見ていないという状況で、たまに目についたらいいね!を押しているという体たらくです。

そんな中、ムギさんからメッセンジャーが入っていて、あれ、懐かしいな、なんだろうと思って開いたら、ある共通の友達の訃報でした。

友達、と書くにはちょっと、いや、かなりおこがましいかもしれません。彼女は、lunablancaというハンドルネームでブログを書いていたブロガーでした。そして、もう随分昔から、わたしのブログを読んでくれている人でもありました。

そう、この殆ど虫の息のようなブログを読んでくれているというだけでも貴重ですが、その中でもlunablancaさんはさらに、時折コメントを残してくれる人でもあったのです。もはや貴重どころではなく、絶滅危惧種に認定のうえ丁重に保護すべき存在です。統計を取ったわけではないけれど、おそらく彼女は、当ブログにコメントをくれたランキングで、間違いなく3位以内に入る人です。

最後にコメントをいただいたのは、おっさんずラブの記事でした。「千葉雄大の味わい深さ」という、まさに味わい深いコメントは忘れられません。当時誰も、この話題には、近しい人ですら食いついてくれなかったのに(泣)。

 

彼女はマメにブログを更新していて、いいね!の数もコメントの数もわたしよりよっぽど多くて、だから自分からコメントを残すことはほぼなかったけれど、野ばらちゃんブログと並んでお気に入りブログに登録し、時々こっそりと見に行って、そっといいね!を押したりしていました。旅だけでなく、映画やドラマ、スポーツと幅広く、色々なネタをこうも軽やかにインプットとアウトプットができるもんだなと感心していました。

多分、わたしより年上の女性で、独身で、北海道に住んでいて(昔、北海道旅行を計画していた時にもコメントをくれて、それで知った気がする)、文章からは理知的な印象を受ける人で、そのくらいしか知らなかった。だけど、10年以上もブログで繋がっていて、身近な人よりもわたしのことを知ってくれていたのかもしれないと思うと、人間関係って何なんだろう、と泣けてきます。

でも、この緩やかな繋がりが、ネットの心地よさでもあったわけで、それ以上踏み込むことはありませんでした。3月5日で更新が止まっていることに気がついてはいたけれど、ちょうどコロナ禍が世を覆い始めた時期で、lunablancaさんも何か思うところがあるのかなと、思っていたのです。自分が、より一層ネットでの発言を控えようとしていた時期でもあったから、勝手にそう思い込んでしまった。或いは、コロナにかかって療養中で更新が途絶えた可能性もあるのかな、と。だけど、気がつけばもう8月。もっとマメにブログを見ていれば、とっくにおかしいと気がつけたと思うけれど、自分のブログを放置していたせいもあって、ムギさんが連絡をくれて初めて、あ、そういうことだったのか…と、己の鈍感さに呆れ果ててしまいました。

 

ムギさんとも、本当に久しぶりのやり取りでした。ムギさんも昔ほどマメにブログ更新してないからな(笑)。

亡くなった人がこうして生きている人の縁を再び繋ぐことは皮肉だし、サルトルも「死者であることは、生者たちの餌食となることである」と見事に喝破しているけれど(樹木希林の死はまさにこれ…)、お葬式は生きている人のための儀式だっていうくらいだから、やっぱりここは素直に、lunablancaさんに感謝すべきですね。

 

ムギさんに限らず、特に旅関係が顕著だけれど、もう随分と連絡を取っていない人がたくさんいて、ある日突然、訃報を聞いてしまうということもあり得るし、逆に、わたしの訃報を突然知る人がいるかもしれません。

なぜ連絡をマメに取らないのかというと、生来の人付き合いの悪さと怠け癖としか云いようがないのですが、この世は諸行無常なので出会う人すべてと生涯に亘って交流が続くことはないという諦めの気持ちもあります。また、集まろうとか会いましょうってことになり、いざ具体的な(日程などの)話をする段になると有耶無耶になってそのまま流れるパターンも昨今はよくあり、去る者を追う習性の無いわたしは、それ以上、何か手を施すこともありません。例年、ある仲間内で持ち回りで行われている誕生日会があり、わたしの番になって、空いている日程を聞かれて答えたのにそのまま梨の礫になったときは、流石に悲しい気持ちになったけどな!
加えてやはり仕事がきつい、例の治療をしつこくやっている、さらに昨年は親が病気で倒れた(いまは幸い、だいぶ回復しました)などなど、まあ要するに自分自分で手一杯なんですよ常に!どんだけ自分が大事なんでしょうかね…。世界の貧困や内戦を憂うことはあっても、知っている誰かを気にかける余裕はないというね…。マザー・テレサも云ってたじゃん、世界平和のために何をしたらいいかと訊かれて、「家に帰って、家族を大切にしてあげてください」って。家族じゃなくても、ここは身近な人とも言い換えられるよね。

 

みんな、という云い方もどうかと思いますが、みんな、元気ですか?こんなしんどい世の中になっているけれど、参ってないですか?(参ってるよね;)

コロナがあってもなくても、自分から集まろうとかいうタイプじゃないけれど、急に他人に興味あるフリをするのも嘘くさいけれど、これからはもう少し意識的に、誰かに会いに行ったり、連絡を取ったり、面倒くさがらずにしたいし、しなきゃなと思います。

 

最後に、lunablancaさんの冥福をお祈りいたします。

 

ムギさんによる追悼記事

https://ameblo.jp/mugi-and-hop/entry-12618674794.html